せたがや内科・神経内科クリニックBlog







寝ているときの不調について

2023年2月13日 18:53更新
メディア掲載情報


寝ているときの

足のつり、背中の痛み、後頭部の痛み、巻き肩、頚椎ヘルニア

について、掲載となっております。参考にされて下さい。

 

①足のつり       https://nell.life/wenell/1871/

②背中の痛み  https://nell.life/wenell/1951/
③後頭部の痛み https://nell.life/wenell/2059/
④巻き肩    https://nell.life/wenell/2173/
⑤頸椎ヘルニア https://nell.life/wenell/2022/





気象病とアロマ

2023年1月19日 22:29更新
専門外来コラム


⑪気象病とアロマ

 

今回は気象病とアロマのお話です。

気象病や自律神経の不調にアロマが効果的なのはご存じでしょうか?

気象病は、気圧や気温・湿度などの変化によりさまざまな不調を引き起こします。気象変化が大きいと、それに合わせるように自律神経も乱れ、心身ともに調子が上がりづらいです。頭痛やめまい・倦怠感などの症状に加えて、気分が上がらずに寝込んでしまう方も少なくありません。

 

対処法や予防法はたくさんありますが、アロマは手軽に取り入れられるセルフケア方法の一つです。アロマには、体のバランスを回復させて心身をリフレッシュ・リラックスする効果があります。自律神経系・ホルモン系・免疫系を全体的に整えてくれるため、日々の健康維持や、生活を豊かにするアイテムとして、知っておくと良いですね。

 

・アロマオイルの持つ力

現代医学との違い

現代医学による投薬治療は、病気の治療には無くてはならないものですよね。しかし、薬というのは人工的で、作用が単一的です。一つの標的に対して集中的にはたらく強さがあるため、効果は大きいのですが、「必要な時に必要な分だけ」という使い方が理想です。

 

一方で、アロマは天然由来です。自然のものであるため、体にも容易に代謝・吸収されますが、それゆえ体内に残る時間も短いです。薬のような劇的な効果は見込めないかもしれませんが、薬よりも多様な成分が含まれているため、作用が全体的です。そのため、アロマは自律神経やホルモン・免疫系をバランスよく整えるのに適しており、日々の生活に継続的に取り入れることができます。

 

≪香りによる情報伝達≫

薬にはないアロマ特有の作用が、「香り」です。香りの情報は、嗅神経を通じて、自律神経をつかさどる視床下部・大脳辺縁系に伝わります。香りそのものによって、自律神経に関わる部分に作用し、ホメオスタシスを高めることができます。その結果、自然治癒力が上がります。

 

また、香りには、心に作用して記憶に残す力もあります。心と体はつながっているため、気象病で自律神経が乱れていると、どちらの調子も悪い方向へ向かいやすいです。そこで、心と体のバランスを整え、私たちをリフレッシュ・リラックスに導くのが香りの力です。自分の体調や好みによって精油を変えられるのも、良いポイントだと思います。

 

・アロマオイルと自律神経の関係

アロマの強みは、嗅覚を通して直接脳に作用する点です。アロマオイルの香りは、鼻から、

鼻の奥の鼻粘膜という場所を通過し、脳にたどり着きます。脳の中では、大脳辺縁系→偏桃体→視床下部の順に香りの情報が伝わり、自律神経系や内分泌系(ホルモン)、免疫系にはたらきかけます。

 

自律神経はストレスの影響を多く受けています。ストレスというのは、精神的なストレスから始まり、不規則な生活習慣や肉体的な疲労、環境条件など幅広く存在しています。気圧変化や寒暖差などの気象変化も立派なストレスの一つですよね。

自律神経は、脳の視床下部という場所が司令塔になり、心身のバランスを保っています。そのため、アロマの香りを通じて直接脳に情報が届くと、自律神経のコンディションを整え体と心の調子を改善することにつながります。

 

アロマは香りを鼻から楽しむ印象がありますが、一方で、皮膚に付けて吸収することもできます。皮膚に精油を塗る場合、精油の成分は直接皮膚から血流へ行き、同時に鼻から血流へ行き、体内に取り込まれます。また、「触れる」という行為は自律神経に良いため、ゆっくりと優しいタッチングをすることで、愛情ホルモンであるオキシトシンの分泌を促し、心と体が安心します。安心は、心身をつかさどっている自律神経にはとても大切な要素です。

 

・気象病に効果的なアロマブレンド

 

日本アロマ協会(AEAJ)によって考案された、「気候別のアロマブレンド」というものがあります。今回は、雨の日用のブレンドをご紹介します。

 

雨の日は副交感神経が優位になり、心身が休息モードになるため、体がだるくなったり元気が出ない傾向にあります。そこで、交感神経を優位にし、やる気をアップさせてくれる効果のあるオイルを選ぶと良いでしょう。

 

雨の日ブレンド:グレープフルーツ+スイートマジョラム

グレープフルーツ:

グレープフルーツには、交感神経に働きかけて血流の増加や気分を向上させる作用があるため、作業の効率が上がるでしょう。心に軽やかさをもたらし、リラックスというよりはリフレッシュしたい時に推奨されます。

 

スイートマジョラム:

スイートマジョラムは消化器をサポートするハーブで、昔からよく料理に使用されてきました。肉体的にも精神的にも温める作用があり、肉体的には冷えやむくみ、肩こり、消化器症状を改善し、精神的には緊張を緩和して孤独や悲しみを癒すと言われています。

 

・初心者の方はラベンダーから

ラベンダーは、リラックスの代表と言われており、万能でスタンダードな精油です。「アロマに慣れていなくてどの精油を選んで良いかわからない」という方にお勧めしています。ラベンダーは心身をバランスの取れた状態にするため、日常使いや、眠れない夜などに使うと良いでしょう。

 

・その他気象病・首肩こりに効果的な精油

バジル:疲れや痛みに効果があります。気象病による片頭痛・消化器の不調などがあるとき、自律神経の調整作用により心身をリフレッシュさせてくれます。

 

レモン:血流が良くなり、心身に爽快感をもたらしたり、集中力があがったりします。気象病や首肩こりなどで気力も体力も滞ってしまう時に、すっきりできる精油です。

 

イランイラン:バランス力が一番と言われている精油です。神経を落ち着かせて緊張や不安を軽減します。ストレスが溜まっていると感じる方は試してみると良いかもしれません。

 

参考文献

川口三枝子.「すぐ使えるアロマの化学 自律神経系 ホルモン系 免疫系の不調を改善!」BABジャパン.2020

 



気象病③ 寒暖差疲労・寒暖差アレルギー

2022年11月26日 13:02更新
専門外来コラム


気象病③ 寒暖差疲労・寒暖差アレルギー

 

最近は急に寒くなったり、突如ぽかぽか日和になったりと、1日の間や前日との気温差が大きくなっています。寒暖差疲労専門外来では、10月・11月にかけて、寒暖差による不調を訴える患者さんが多かったです。今年は特に患者さんが2倍ほど増えており、テレビや雑誌などの取材も例年以上と感じております。「寒暖差疲労」という言葉も少しずつ広まってきていますね。一般的には、気象病は低気圧(気圧の上下)のイメージがありますが、気温の上下、つまり寒暖差で起こる不調も気象病に当てはまります。

 

寒暖差疲労とは?

急激な気温の変化が繰り返されると、体温調節をするために自律神経の乱れが激しくなります。自律神経は心身の働きに関与している重要な神経であるため、自律神経が酷使されると心身のエネルギーも消耗されます。それによって疲労感・倦怠感、頭痛、冷え性、首肩こりなどの不調が生じることを「寒暖差疲労」と言います。

 

寒暖差には、以下の3つのパターンがあります。

 

①1日のうちに起こる最低・最高気温の差

②前日と当日、週単位での寒暖差

③室内外の寒暖差(冷暖房・電車なども)

 

寒暖差は常に生じていますが、基本的には7℃以上の温度差があると不調が出やすくなります。春や秋は1日の気温差が10℃以上になることも少なくないので、注意が必要です。症状のうち最も訴えが多いのは疲労感・倦怠感、次は冷え・首肩こり、その次は頭痛・めまいです。

 

・寒暖差アレルギー

急激な気温差によって、アレルギーのような症状が出ることもあります。具体的には鼻水、鼻づまり、咳、くしゃみなど、アレルギー性鼻炎によく似ており、これを「寒暖差アレルギー」といわれています。

自律神経は血管の拡張・収縮に関係しているのをご存じでしょうか。鼻にたくさん通っている毛細血管が、気温差の大きい環境に対応しきれず血管の調整がうまくいかないため、症状として現れます。また寒暖差に限らず、季節の変わり目は気候の変動が激しく気道が過敏になりやすいので、呼吸器が弱い方や喘息持ちの方は調子が悪くなりやすいです。今年は、寒暖差による鼻水や咳などの風邪・アレルギー症状を訴える方が多かったです。

 

・気温の変化と自律神経の関係

人間の体温は、外の気温に関係なく36℃37℃程度で一定に保たれています。これは、外気温の変化に応じて体の熱を産生していたり、逆に熱を放出したりして体温を調節しているためです。寒さや暑さは皮膚を通して感じますよね。その情報は脳の視床下部という場所の体温調節中枢に伝えられ、自律神経系や内分泌系、体性神経系を介して熱の産生と放出のバランスを取っています。ホメオスタシスを維持するために自律神経が微調整を担当して体温調節しています。

 

たとえば気温が上昇して暑さを感じると、以下の現象が起こります。

 

副交感神経による血管収縮能が抑えられ、血管が拡張して、皮膚表面での熱交換が行われる。

それで体温上昇に対応的ない時には、発汗が起こる。発汗時の気化熱にて、体温を下げる。

「発汗=水分の排泄」となるため、バソプレシン(詳しく調べる)というホルモンが増え、尿排泄量が減る。

 

**

 

反対に、気温が低下して寒さを感じた時は、以下の通りです。

 

交感神経により皮膚の血管が収縮、体表から熱が逃げていくのを防ぐ

交感神経の作用により、副腎皮質ホルモン(アドレナリン)、甲状腺ホルモンの分泌が増える

内臓で熱が作られる(新生児の場合は褐色細胞組織での熱産生も高まる)

「ふるえ」を起こして熱の産生を増やす

 

 

寒暖差が大きいと、上記の微調整を繰り返す必要があり、自律神経が乱れやすくなります。

 

・寒暖差に対するセルフケア

 

寒暖差が大きくなると、日中は暖かいですが朝晩は冷え込みが強まりますよね。体が冷えると、血流が悪くなり、体の機能が低下してさまざまな不定愁訴が出やすくなります。寒暖差によって外気が寒くなったときは、必要以上に体を冷やさないことが大切です。

 

自律神経に効果的な入浴法

体を温めるための基本は、入浴でゆっくり体を温めることです。夏はシャワーで済ませてしまう方も多いと思いますが、秋に向けてお風呂に入る習慣をつけてみましょう。冷え性や自律神経の不調をお持ちの方、女性などには、エプソムソルトや炭酸風呂などをお勧めしています。

エプソムソルトにはマグネシウムが多く含まれており、リラックス効果や筋肉を緩める作用が、緊張した体をほぐしてくれます。マグネシウムは皮膚からの吸収が良いため入浴剤でも効率よく体内に取り込むことが可能です。自律神経の不調を抱える方には手軽に取り入れてみて頂きたいものの一つです。一方、炭酸風呂は、炭酸ガスが吸収されることで血管が広がり、体温が上がります。こちらも血行が良くなるので冷え対策に役立ちます。

 

お風呂に入っているときは、首まで浸かり、余裕があればふくらはぎや鎖骨下のマッサージをすると良いと思います。もちろん、ぼーっとリラックスしても大丈夫です。首には人間にとって大切な大きい血管や自律神経の通り道があります。首を温めて首肩こりを改善すると、全身の血流アップにつながりますし、自律神経のケアができます。

たとえば頚椎1番(首の付け根・耳や鼻と並ぶ位置にあります)を意識して「うん、うん」と頷くように首を縦に動かす(1020回ほど)、次に頚椎2番を意識して横に首を振るように動かすと(同じくらいの回数)、普段は固まりやすい首の骨や筋肉の動きがよくなり、凝りが改善します。頭痛予防にもなるので、お風呂で時間のあるときにやってみましょう。

 

服装の工夫

寒暖差に応じた衣服の調整は、一般的にも言われていることですが、ポイントを知っておくとより効果的に体温調整できると思います。私がおすすめしているのは、マフラーやネックウォーマー、レッグウォーマー、腹巻・ホットパンツの3つです。太い血管の通り道である首・手首・足首、内臓が集中しているお腹を冷やさないようにしましょう。3つの中で意外と薄着になっている場所が足首です。足首が硬い方や足首を露出した恰好をすることが多い方は、冷えを引き起こしやすいです。デスクワークが多い方はぜひレッグウォーマーも活用してみましょう。

 

体が冷えすぎている方は、冷え症状と一緒にのぼせの症状も出る場合があります。「冷え性なのにのぼせもある」という方は、体の芯は冷えているのに頭や体の表面だけが暑くなっている方が多いです。のぼせてしまった場合は、頭や頬、手のひらなどを一時的に冷やすと、こもった熱が出ていきます。

参考:鈴木郁子(編著).やさしい自律神経生理学 命を支える仕組み.中外医学社.2015

 



「気象病ハンドブック」増版となりました

2022年10月22日 19:47更新
専門外来コラム


「気象病ハンドブック」増版となりました。ありがとうございます。

 

/5に発刊となりました書籍「気象病ハンドブック」の増版が決定しました。今年の9月は台風が数多く発生し、複数の台風に囲まれたり勢力が史上最大級だったりと、気象病の方でなくても体と心に負担の多いシーズンでしたね。また、寒暖差による不調を訴える方も注目されてきており、気象病には気圧・気温・湿度の3要素が重要なポイントであると再認識しています。書籍を手に取ってくださった方には、

 

・セルフケアがたくさんあってありがたい

・気象病でなくても健康に関心のある人には役立つ

・ストレッチなどが新しい

・かわいい、さわり心地が良い、大切にしたくなる

 

などと声を頂きありがたい限りです。増版の知らせを聞き、出版社である誠文堂新光社の編集の方や製作スタッフ陣と喜びを噛みしめているところでした。

気象病ハンドブックは、さまざまな方にとって意義のある本になるように作られています。今回は、この本の使い方について用途別にご紹介します。

 

気象病ハンドブックが活躍する場面

 

①気圧変動が大きい台風・梅雨シーズン

気象病で最も多いのが、気圧の変化による不調です。低気圧不調と言われているくらいなので気圧が下がるときに不調が出る方は多いですが、基本的には上下に関係なく、気圧の変化が起こると体調に影響が出ます。

 

気圧の低下・上昇が大きく繰り返されるのが梅雨・台風シーズンです。梅雨は雨の日が多くなるので、気圧が下がったり戻ったりと気圧変動が繰り返されると不調が起きやすくなります。また、梅雨時期は常に湿度が高いです。湿度の高さにより体温調節がしにくくなったり呼吸がしづらくなったりして、自律神経の負荷が増えます。

 

台風シーズンは気圧低下の程度が大きくなるため、不調もより強く出やすいです。台風の場合は、台風が遠くに存在していたとしても頭痛や倦怠感などが発症しやすいです。台風が過ぎ去ったと思うとまた発生して…の繰り返しが起こると、患者さんの心も折れてしまうみたいです。少しでもお薬やセルフケアで対策をすることが大切です。

 

②寒暖差の大きい春・秋

気象病は気圧の影響、という印象が大きいかもしれませんが、寒暖差による不調(寒暖差疲労・寒暖差アレルギー)にも注意しておきたいです。実際、最近では寒暖差による不調を訴える方も増えてきており、患者さんやメディアの取材・特集などが多いです。

 

寒暖差の大きい季節は春と秋です。寒暖差でポイントとなるのが、①1日の気温差②前日との気温差③室内外での気温差、の3つです。春と秋は①②の影響が大きく、疲労感や倦怠感、首肩こり、冷え・のぼせ、頭痛、めまいなどを訴える方が増えます。

 

人間の体温は、外の環境変化に影響されることなく、常に36℃程度で一定に保たれています。体温が一定でいられるのは、自律神経がはたらいて体温を微調整しているおかげです。寒暖差が大きければ大きいほど、体温調節に自律神経が酷使されることになります。必要以上に心身のエネルギーが体温調節に使われてしまうため、疲労感などが起きやすいのです。寒暖差のシーズンは、十分な休息と栄養補給、冷え・のぼせ対策がポイントになります。

 

③日頃から(自律神経や体のメンテナンスをしたい方)

現代は、心身に負担のかかるような多くのストレッサーが潜んでおり、自律神経が乱れていない人の方が珍しいですね。私のクリニックには、自律神経の不調により生活に支障が出ている方が多く来院されます。しかし本当は、不調が出る前に自律神経のメンテナンスをすることがとても大切です。生活習慣を整える工夫をするだけでも自律神経への負担を減らすことができるので、ストレッチや運動などをやってみましょう。

 

目的別の使い方

 

不調の知識を深めたい人は最初から1項目ずつ

 

気象病の対策は、お薬などの治療もありますが、セルフケアの部分が大きいです。ご自身で生活を見直すためには、「なぜ不調が起きているのか?」という根拠や仕組みを理解してからだと、より効果的にセルフケアに取り組むことができます。前半は、気象病の導入から気象病の正体、自律神経についてなど、学習要素が盛りだくさんです。まずはゆっくり勉強して知識を深めていきたいという方は、はじめから1項目ずつ読まれることをお勧めします。

 

興味のある内容だけを知りたい人は好きなところだけを

 

気象病ハンドブックは、読者の方の疑問に応える形で、見開き2ページずつの構成になっています。目次を読んで、気になる内容だけを抽出して読むことができます。最初からじっくりよむ時間や体力がない方は、お好きなところだけ目を通して頂ければ大丈夫です。

 

今ある不調を何とかしたい方は5章から

 

第5章は、気象病の症状別に、症状の特徴や対策を載せています。「今○○の症状があるから、今すぐ何とかしたい」という方は、まずはご自身の不調の項を読んで頂けたらと思います。ここだけのお話ですが、不調別にセルフケアや対策を載せたものの、他の症状にも効くストレッチや、合わせてやった方が効果的な内容もあります。たとえば、呼吸は自律神経を整えるための基本となるので、すべての症状に関係してきます。症状にお困りの方は、余力があるときに5・6章全体を見て頂けたら幸いです。

 

不調はなくても運動習慣を見直したい方は6章を実践

 

6章は、気象病の不調を抱えている方はもちろん、より健康を目指したい方にとっても大切な運動・セルフケアが載っています。「気象病はそこまで重くないけれど、骨格を見直して適切な運動習慣を取り入れたい」という方は、6章だけでも構いません。私が推奨しているのは、主に背骨(肩甲骨や骨盤なども)を動かす運動です。背骨の動きが良い人は、心身の出すパフォーマンスが上がります。背骨は自律神経や髄液の分布とも関係しています。ご自身に本来備わっている能力を最大限に発揮することは、つまり不調が少なく元気に過ごすことにつながります。不調の方にも、より元気な状態を目指したい方にも、6章のセルフケアは必要ということですね。

 



Twitterで予報をしています。

2022年10月10日 16:26更新
気象病、寒暖差疲労の週間予想


ブログで気象病、寒暖差疲労の週間予想を行っていましたが、Twitterへの移行とさせて頂きます。

お手数ですがそちらをご覧ください。

 

@kudekentsukasa

 

になります。

今までこのブログをを見てくださっていた方々、ありがとうございました。



気象病②ー自律神経との関係ー

2022年9月18日 21:22更新
専門外来コラム


気象病ー自律神経との関係ー

 

せたがや内科・神経内科クリニックの専門外来では、気象病外来の他に、自律神経失調症外来もあります。気象病は自律神経のはたらきと関係している点が多く、2つの専門外来を同時に受診される方も少なくありません。自律神経を整える生活の工夫をしていくと、気象病の予防や改善にもつながります。先日の「気象病」の記事は気象病の導入でしたが、今回は気象病と自律神経の関係についてお話していきます。

 

気象病のメカニズム

・気圧に反応するのは内耳

地球上には、大気圧というものがあります。大気圧というのは、地球を覆っている空気による圧力のことで、人間の体は常にこの圧力を受けて生活しています。数値で示すととても大きな圧力なのですが(10t/)、私たち人間の体が潰れてしまうことはありません。なぜなら、大気圧に対して体内からも同じ分だけ押し返す力がはたらいており、私たちは体感としての影響を受けることがないからです。特に負担などを感じることはありません。

 

しかし体に負担を感じないのは、気圧がある程度一定である時の場合であり、「気圧変動」が起きたときは違います。たとえば、飛行機に乗った時にお菓子の袋がパンパンになると言われていたり、耳が詰まったような感覚になったりするかと思います。このように、気圧が大きく変化する(上がる・下がる)と、体にも変化が生じます。

 

気圧の変化を感じるセンサーとなるのは、「内耳」という部分です。耳の鼓膜の奥に位置しています。先ほどの例にもありましたが、飛行機やエレベーターなどで体にかかる圧が変動すると、耳が痛くなったり・こもったりすると思います。これは鼓膜の内側が膨らんでいることによって生じる症状です。内耳で気圧の低下を感じ取ると、それが脳に伝わり、自律神経にも影響が加わります。気象病でめまい(一般的には耳鼻科の症状です)が出るのは、平衡感覚を担っている内耳と関係しています。

 

・体温調整と関係している自律神経

気象病は、気圧の変化だけでなく、気温や湿度の変化によって不調が起こることもあります。私たちの体温は、発熱していない限りは3637℃程度で常に一定ですよね。外の温度に限らず体温を一定に保つことができるのは、ホメオスタシス(恒常性)と言って、体の状態を一定の状態(体温・血圧・電解質など)に保つことのできる人間の特性です(参照:コラム/自律神経とホメオスタシス)

 

ホメオスタシスを維持するために重要な役割を果たしているのが、自律神経です。自律神経が体のあらゆる条件を微調整していることによって、ホメオスタシスが維持できます。体温で言うと、暑いと汗をかき、寒いと縮こまりますよね。暑さに関しては、末梢血管を拡張したり、汗をかいて体温が下がるようにし、寒さに関しては熱が奪われ過ぎないように末梢血管や筋肉を収縮して熱を産生します。これらの過程には常に自律神経のはたらきが関わっており、寒暖差が大きいと自律神経に負担がかかることになります。

 

・寒暖差疲労と寒暖差アレルギー

寒暖差によって起こる不調は疲労感とアレルギー様症状です。一般的には、7℃以上の寒暖差があると不調が出やすくなります。寒暖差に合わせて体温調整をするのに、自律神経が酷使されるためです。寒暖差による不調に注意したいのが冬から春にかけて暖かくなる3~4月、秋から冬にかけて寒くなる9月~12月あたりです。衣服による体温調整や冷え・のぼせ対策や環境調整をすることで症状を緩和することができます。

 

気象病と自律神経失調症の違いは?

 

  • 気象病

:気圧や気温の変化(寒暖差)、湿度などの気象条件が変化することによって、心身ともにさまざまな不調が出ることを言います。

 

  • 自律神経失調症

:心身の調子を整えている自律神経のはたらきがうまくいかず、交感神経と副交感神経のスイッチングが適切にできなくなります。それによって出るさまざまな不調(倦怠感、首肩こり、頭痛、めまい、動悸、息切れ、低血圧、胃腸障害、不眠、抑うつなど、自律神経症状と言われているもの)が起こることを言います。

これらの不調に関して、必要な検査を行ない原因が特定されない場合に、自律神経失調症の可能性が高くなります。

 

気象病と自律神経失調症は似ている部分も多く、関係が深いです。気象病の症状は多岐にわたり、人それぞれ訴える症状が異なりますが、これは気象病が与える自律神経への影響が大きいためです。気象変化によって不調が起きると自律神経の乱れが起きていますし、逆に自律神経が乱れている方は、気象変化に弱く気象病を発症しやすいです。

 

気象病の方は自律神経を整える工夫を

 

先ほど述べたように、気象病は自律神経との関係が深く、自律神経が乱れている方ほど気象病になりやすいと言えます。自律神経が整っている方は、日常にあるさまざまなストレス(身体・精神・環境など)に耐える受け皿が大きいです。そのため、気圧低下や寒暖差によるストレスが加わったとしても、不調になることなくストレスを乗り越えることができます。しかし自律神経が乱れている方は、はじめから心身ともにストレス耐性が弱くなっている状態です。気象変化に対応するだけのエネルギーが足りず、容量を超えた分だけ不調が出てしまいます。

 

自律神経は日常生活の工夫やセルフケアによって、整えることができるものです。特効薬のようなものはありませんが、自律神経失調症で不調が慢性化してしまった方でも、生活習慣を変えていくことで具合の悪さを少しでも和らげることが可能です。自律神経に関心を持ち、心と身体を大切にする習慣を作っていくことから始めると良いですね。不調は辛いですが、あまり神経質になり過ぎないことがポイントです。

 



8/1月曜~8/7日曜の気象病(気圧+寒暖差疲労、湿度)の予想です。

2022年7月31日 20:38更新
気象病、寒暖差疲労の週間予想


8/1月曜~8/7日曜の気象病(気圧+寒暖差疲労、湿度)の予想です。

 

 

「気象病ハンドブック」が2022/9/5に、誠光堂新光社から発売されます。

 

 

関東での予測になります。

 

今週は、一日中暑そうです。気圧も下がる時が多そうです。

最低気温は25℃、最高気温は36℃となりそうです。

 

この状況は、自律神経への負担も大きいです。

直射日光を避けたり、帽子も使用するようにしましょう。水分補給はこまめにするようにしましょう。汗が出た分の塩分補給も気を付けてください。

室内でも熱中症になりますので、エアコンは適切に使用しましょう。

 

 

8/1月曜は、晴れ予想(降水確率20%)です。気圧は安定していそうです。

最低気温28℃、最高気温36℃。一日の寒暖差は8℃。

 

8/2火曜は、晴れ予想(降水確率20%)です。気圧は安定していそうです。

最低気温28℃、最高気温36℃。一日の寒暖差は8℃。

 

8/3水曜は、雨予想(降水確率50%)です。気圧は大きく下がりそうです。

最低気温26℃、最高気温34℃。一日の寒暖差は8℃。

 

8/4木曜は、雨予想(降水確率50%)です。気圧は下がりそうです。

最低気温26℃、最高気温34℃。一日の寒暖差は8℃。

 

8/5金曜は、晴れ予想(降水確率20%)です。気圧は安定していそうです。

最低気温25℃、最高気温33℃。一日の寒暖差は8℃。

 

8/6土曜は、晴れ予想(降水確率20%)です。気圧は午後に下がりそうです。

最低気温25℃、最高気温33℃。一日の寒暖差は8℃。

 

8/7日曜は、晴れ予想(降水確率20%)です。気圧は安定していそうです。

最低気温26℃、最高気温34℃。一日の寒暖差は8℃。




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