夏バテに関する47都道府県意識調査 リンナイ調べ
2023年7月12日 08:59更新
メディア掲載情報
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000015237.html
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リンナイ 熱と暮らし通信
調査結果を使用する際は「リンナイ調べ」と明記するか、下記担当者までご連絡をお願いします。
夏バテに関する47都道府県意識調査
8割が経験する夏バテ 夏本番前から不調が?
6割が身体を冷やすNG行動 正しい対処は「温とオフ」
今年も夏が近付いてきました。最近では、夏本番を迎える前から夏バテのような症状に悩む方が多いようです。この度、リンナイ株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:内藤 弘康)は、医学博士の久手堅司先生に監修いただき、全国47都道府県別の20~60代の男女計2,350名を対象に、夏バテに関する意識調査を実施しました。
主な調査結果 |
- 夏バテの経験8割 1位群馬・宮崎は9割 夏前から4割がバテている? 早期化の原因は生活習慣
- 自己流の夏バテ対処法 6割が身体を冷やすNG行動 自律神経の乱れには「温とオフ」
- 暑さ対策の落とし穴 夏バテの原因はエアコンの使い方にも?
エアコンの使い方総点検 6割が真夏日までおあずけ 岐阜は我慢強い? - 今夏の節電 東京エリアは神奈川・山梨が牽引?
夏バテ・節電の暑さ対策 定番は日傘、扇子・うちわ 埼玉はメンズ日傘で熱ストレス回避 - 全く運動しない5割に朗報 夏バテ予防に期待 入浴による「暑熱順化」の獲得
- 久手堅先生監修「夏バテチェックリスト」 夏バテ予備軍3割、最も多い地域は富山
- 正しい夏バテの対処法 「温とオフ」で自律神経を整える
- リンナイPR事務局 (株)プラチナム 福田・甲原
TEL: 03-5572-6080 FAX: 03-5572-6075 MAIL: Rinnai@vectorinc.co.jp
夏バテ経験8割 1位群馬・宮崎は9割
夏前から4割がバテている? 早期化の原因は生活習慣
調査対象者に、夏バテの経験有無を聞きました。その結果、8割がこれまでに夏バテを感じたことがあると答え、地域別では「群馬・宮崎(90%)」が最も多く、反対に「沖縄(64%)」が少ないことが分かりました。
また、4割が夏本番前の7月前半までに、夏バテを感じていました。
Q1. あなたはこれまでに夏バテを感じたことがありますか。(単一回答N=2350)
夏バテ経験あり 78%
夏バテ経験なし 22% |
地域別 夏バテ経験の割合(N=各50)
|
Q2. 夏バテを感じたことがある方に伺います。一年の中でいつから夏バテを感じ始めることが多いですか。
(単一回答N=1828)
4月以前 0%
5月 7%
6月 17%
7月前半 17%
7月後半 22%
8月 22%
9月 6%
10月以降 1%
久手堅先生コメント
夏バテとは、夏季の高温と多湿に対応できずに起こる不調の事です。夏の気候で身体に負荷がかかり、夏を過ぎる頃には疲れ果ててしまうのです。
7月前半までに4割が夏バテを感じているのは、梅雨の高温・多湿の影響によるものでしょう。夏バテの早期化は、近年の温暖化の進行に加え、生活習慣に起因する自律神経の乱れも原因と考えられます。特に、睡眠不足や運動不足、スマホやPC使用時間の増加、精神的ストレス、カフェインやアルコールの過剰摂取、胃腸の状態の悪さなどが自律神経を乱す要因となります。
夏バテの9割 だるさ・全身倦怠感 女性は頭痛・めまいも
自律神経の乱れに多い症状
夏バテの経験者に主な症状を聞きました。その結果、最も多い回答は男女ともに「だるさ・全身倦怠感(男性:90%、女性:91%)」でした。「頭痛(女性:28%)」や「めまい(女性:17%)」など、女性は男性に比べて複数の症状に悩まされていることが分かりました。
Q3. 夏バテを感じたことがある方に伺います。どのような症状を経験したことがありますか。
(複数回答、N=男性:852、女性:976)
だるさ、全身倦怠感 女性91%、男性90%
頭痛 女性28%、男性17%
めまい 女性17%、男性11%
首肩こり 女性16%、男性11%
吐き気、嘔吐 女性11%、男性8%
朝起きられない 女性11%、男性5%
抑うつ状態 女性7%、男性5%
気分の落ち込みなど
動悸 女性7%、男性4%
便秘、下痢 女性7%、男性4%
冷え性 女性7%、男性3%
その他 女性24%、男性21%
久手堅先生コメント
だるさ・全身倦怠感は、体温調整で自律神経に負担のかかる夏季に強く出やすい傾向があります。起床時から感じる方が多いのも特徴です。女性は頭痛持ちが多いのですが、今回の調査でも男女の差が見られました。生理によってホルモンバランスが崩れやすいことから不調がより出やすいのです。
めまいや吐き気なども含め、これらの症状は自律神経の乱れが原因と考えられます。夏バテには多くの症状があり、人それぞれ異なります。単に暑いから調子が悪い、と考えるのではなく、まずは患者自身がしっかりと症状に向き合い、正しい対処法を理解しましょう。周りから理解されづらいため苦しむ患者さんもいます。周りもサポートできるような世の中にしたいですね。
自己流の夏バテ対処法 6割が身体を冷やすNG行動
自律神経の乱れには「温とオフ」
夏バテの経験者に、その対処法を聞きました。
最も多い回答は「冷たい食べ物や飲み物を摂った(63%)」、
続いて「エアコンや扇風機を利用して室温を下げた(53%)」、
「冷たいタオルや氷で身体を冷やした(34%)」など、
いずれも身体を冷やす方法が多く挙がりました。
Q4. 夏バテを感じたことがある方に伺います。 あなたは、夏バテを感じたときにどのように対処しましたか。 当てはまるものを全てお選びください。(複数回答N=1828)
だるさ・全身倦怠感におすすめ 内蔵・骨盤内のマッサージ
肋骨の下にある腹直筋をほぐして血流を促し、内蔵の働きを活性化させます。
- あぐらを組んで座り、肋骨の下側に4本指を
グーっと押し込んで腸直筋をマッサージする。
【POINT】軽く腰を丸めると指が入りやすくなります。
- 続けて骨盤をつかみ、4本指を骨盤の奥に押し込んで
大腰筋、小腰筋、腸骨筋をマッサージする。
【POINT】腹直筋をゆるめると横隔膜の運動もスムーズに
なります。横隔膜の動きが良くなると無意識下の呼吸が
深くなるため、自律神経の切り替えがうまくいくようになります。
久手堅先生コメント
暑さ対策に身体を冷やすことは必要ですが、現代の夏バテの対処法としては注意が必要です。その理由は、外出先の建物や自宅などでエアコンの冷気にさらされ、屋外に出るたびに急激な温度変化を繰り返す、屋内外の温度差による寒暖差疲労を起こしていることが考えられます。不調を感じたら、マッサージや温かい食事、入浴などの方法で身体を温めましょう。
また、心身の回復には休息が不可欠です。「仕事を休んだ」が5%など、自律神経を整えるために必要なストレス回避やリラックスなど、身体を休ませている方はわずかでした。症状を長引かせないためにも、身体を温める「温」と、休ませる「オフ」でこの夏を乗り切りましょう。
暑さ対策の落とし穴
夏バテの原因はエアコンの使い方にも?
普段の暑さ対策に関して聞きました。
最も多い方法は「エアコンの冷房を使う(76%)」でした。
エアコンに続く対策は「扇風機を使う(61%)」、
「冷たい食べ物や飲み物を摂る(51%)」でした。
Q5. あなたは、暑さ対策としてどのようなことを行なっていますか。 (N=2350)
エアコンに関する悩み
年代・性別 |
地域 |
内容 |
20代女性 |
長野 |
冷房をつけたいが、電気代が気になるし、体調が悪くなる |
30代男性 |
和歌山 |
エアコンを使い過ぎると体調を崩すことがある |
40代男性 |
茨城 |
エアコンの冷気が苦手 |
40代女性 |
長崎 |
エアコンを使うと冷え性のため手足が冷え、肩こりや頭痛が起きる |
50代女性 |
奈良 |
職場の冷房が強く、外気温との差が大きいためしんどい |
久手堅先生コメント
エアコンは湿度も下げてくれることから、暑さ対策としては最も効果的です。しかしその使い方を間違えると、不調の原因を作ることになります。正しい使い方を理解して、快適な夏を過ごしましょう。
暑い時期なので、冷たい飲み物や食べ物を口にすることが多くなりますよね。しかし、冷たいものをとりすぎると内臓が冷えてしまいます。内臓の冷えは、自律神経の乱れへとつながっていく場合が多いです。温かい食べ物や入浴で身体を温め、冷たい飲み物や食べ物、カフェインやアルコールは摂り過ぎないようにしましょう。内臓が冷えると食欲の低下、胃痛、吐き気、腹部膨満感、吐き気、下痢や便秘気味などが出やすくなります。
エアコンの使い方 6割が真夏日までおあずけ
岐阜は我慢強い?
エアコンの利用者に使い始める外気温を聞きました。その結果、夏日(25〜29℃)は4割、真夏日(30〜34℃)は6割、猛暑日(35℃以上)は1割でした。それぞれ地域別で見ると、夏日は北海道(68%)と沖縄(57%)、真夏日は栃木(75%)と愛知(70%)、猛暑日は岐阜(29%)と群馬(20%)が最も多い結果でした。
また、冷房の設定温度は、最も多い回答が28℃(24%)、続いて27℃(19%)でした。23℃以下を設定する地域に寒冷地が多いなか、長崎(22%)が上位にランクインしました。
Q6. 自宅で冷房を使用する方に伺います。あなたは、外気温が何度のときに冷房を使用し始めることが多いですか。(N=2180)
猛暑日(35℃以上) 9%
真夏日(30~34℃)55%
夏日(25~29℃) 35%
24℃以下 2% |
地域別 エアコンを使用し始める外気温
|
Q7. 自宅で冷房を使用する方に伺います。 あなたの普段の冷房の設定温度を教えてください。(N=2180)
30℃ 1% 29℃ 2% 28℃ 24% 27℃ 19% 26℃ 17% 25℃ 18% 24℃ 7% 23℃ 4% 22℃ 5% |
地域別 設定温度23℃以下
|
久手堅先生コメント
最高気温が30℃を超える真夏日や、湿度が70%を超える日には、エアコンを使用した方が良いでしょう。ただし、暑さの感じ方は人それぞれのため、私の患者さんには、特定の温度ではなく暑さで不調を感じたら使用しましょうと伝えています。大切なのは無理をして我慢しないことです。調査の結果、真夏日からエアコンを使う割合が高いのは、北海道と沖縄でした。普段から涼しい北海道や、最高気温が他の地域に比べて高くない沖縄は、暑さが苦手なのかもしれません。また、猛暑日から使う割合が高いのは、岐阜と群馬でした。どちらも最高気温が高い内陸部です。群馬は夏バテ経験も1位ですが、岐阜の方は暑さに耐性があるのでしょうか。
エアコンの設定温度は25~28℃が目安です。室温を下げすぎると、表面体温だけではなく深部体温も低くなり、冷えによる不調を引き起こします。また、外気温との差が7℃以上になると、寒暖差で不調を感じる寒暖差疲労を起こしやすくなります。設定温度23℃以下に、暖地である長崎と山口がランクインしました。冷やしすぎに注意してください。
エアコン時間 最長は東京、最短は北海道が最多
今夏の節電 東京エリアは神奈川・山梨が牽引?
エアコンの中で過ごす時間を聞きました。その結果、もっとも多い回答が全国では8~10時間(15%)であったのに対して、地域別では、20時間以上が東京(28%)、2時間未満が北海道(22%)でした。
また、電気代高騰と猛暑が予想される今夏について、自宅のエアコンの使用頻度の見込みを聞きました。その結果、最も多い回答は「変わらない(67%)」でした。地方別の「減らす」の回答は沖縄(32%)、また「無理のない範囲での節電」が呼びかけられた東京エリアでは神奈川・山梨(24%)が全体より高い水準でした。
Q8. 夏の暑い時期について、あなたの普段の過ごし方を伺います。 自宅や外出先など、エアコンが効いた場所で過ごす1日の時間を教えてください。(単一回答 N=2350)
20時間~ 14% 18~20時間未満 2% 16~18時間未満 2% 14~16時間未満 5% 12~14時間未満 8% 10~12時間未満 11% 8~10時間未満 15% 6~8時間未満 9% 4~6時間未満 14% 2~4時間未満 11% 2時間未満 9% |
地域別(N=各50) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
20時間以上
|
2時間未満
|
Q9. 今年の夏の気温は平年並みか高くなることが予想されます。その一方で、電気代の高騰が続いています。 あなたは、自宅のエアコンの使用頻度を変えるつもりがありますか。(単一回答 N=2350)
変わらない 67%
増やす 10%
減らす 15%
普段から使用しない 7% |
地方別 減らすと思う |
|||||||||||||||||
|
東京電力管内(N=各50)
|
久手堅先生コメント
私たちは気温の変化に身体を徐々に慣らすことで夏の暑さに適応しています。長時間のエアコンが習慣になると、夏の暑さに耐えられなくなり夏バテを引き起こしやすくなります。日中のエアコンが避けられない場合は、上着を着て冷えすぎを防ぐようにしましょう。
反対に、電気代の高騰から、沖縄や神奈川、山梨の回答のようにエアコン控えが想定されますが、寝苦しい熱帯夜はエアコンを使用してください。熱中症の予防になるほか、睡眠の質を上げることで自律神経を整え、不調の原因を減らすことができます。節電の方法として、扇風機やサーキュレーターを併用して室内の空気を循環させることで、エアコンの設定温度を下げなくても涼しさを感じることができます。工夫しながらこの夏を乗り切りたいですね。
夏バテ・節電の暑さ対策 定番の日傘、扇子・うちわ
埼玉はメンズ日傘で熱ストレス回避
今回の調査で、エアコンに頼り切っている私たちの暮らしが明らかになりました。そこで、暑さ対策として携帯するグッズを聞きました。その結果、女性は「日傘(44%)」が最も多く、地域別では、東京(68%)、神奈川・三重・宮崎・沖縄(64%)が目立ちました。男性は「扇子・うちわ(19%)」が最も多いなか、地域別では「日傘」も埼玉(20%)、神奈川・高知(16%)で多く見られました。
Q10. あなたは、日中の暑さ対策にどのようなものを携帯していますか。(複数回答 N=各1175)
日傘 女性44%、男性5%
扇子、うちわ 女性28%、男性19%
使い捨て冷汗ボディシート 女性17%、男性12%
首かけ扇風機・ハンディファン 女性17%、男性11%
冷却ネックバンド 女性12%、男性8%
冷汗タオル 女性11%、男性10%
ミニアイスパック 女性9%、男性4%
冷却スプレー 女性8%、男性10%
その他 女性1%、男性1%
携帯しているのはない 女性30%、男性59%
扇子・うちわ 1位(N=各25)
|
日傘 1位(N=各25)
|
久手堅先生コメント
ここに出てきたグッズは、暑さ対策として全て有効です。最近見かけるようになってきた首掛け扇風機・ハンディファンや、冷却ネックバンドは、首・体幹を冷やすという点ではより効果的なグッズでもあります。他のグッズと組み合わせて使用しても効果が上がりやすくなります。
暑さ対策グッズを上手に取り入れ、エアコン以外も活用する暮らし方を考えてみることも、夏バテ予防と節電につながります。
全く運動しない5割に朗報
夏バテ予防に期待 入浴による「暑熱順化」の獲得
生活習慣を確認するため、運動と入浴習慣を聞きました。その結果、運動については5割が「全くしない」、入浴は3割が「シャワーで済ませる」ことが分かりました。
Q11. あなたは普段、1週間のうちにどれくらい運動をしていますか。運動とは、息がはずみ、汗を軽くかく程度以上のものとします。(単一回答 N=2350)
10時間以上 1%
5~10時間未満 4%
3~5時間未満 6%
1~3時間未満 12%
30分~1時間未満 13%
30分未満 18%
全くしない 46%
Q12. あなたは普段、入浴時に湯船に浸かっていますか。(単一回答 N=2350)
毎日シャワーで済ませる 31%
週1~2回湯船に浸かる 14%
週3~4回湯船に浸かる 11%
週5回以上・毎日湯船に浸かる 45%
入浴習慣の健康効果が明らかに(2023年6月23日発表)
九州大学とリンナイの共同研究によれば、週4日以上湯船に浸かる入浴習慣があれば、発汗量と血流量が上昇しやすいことが認められました。入浴により「暑熱順化」の獲得を促し、熱中症や夏バテしにくい身体をつくることが期待できます。
久手堅先生コメント
人間は体温を36~37℃程度に保つことで健康を維持しています。体内が高温になると細胞が破壊されてしまうことから、体温を下げるために末梢血管を拡げ、それでも下がらなければ発汗し、身体の表面から熱を逃がします。人間の身体はよくできたもので、暑さにさらされると徐々に血流量や発汗量を増加させ、熱を逃がす能力を上げていきます。身体が暑さに慣れるこの変化を「暑熱順化」と呼びます。
夏バテしやすい方は「暑熱順化」が獲得できておらず、体温調整が苦手な場合が多いです。発汗量や血流量を増加させるためには、運動が効果的です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動で負荷をかけると、四肢の末梢血管の血流量が増加し、そして発汗へとつながっていきます。運動習慣がない方でも、入浴時に湯船に浸かる方法があります。38~40℃位のお湯に10~15分間、首までしっかり浸かると軽い運動と同等の効果が期待できます。
久手堅先生監修 夏バテチェックリスト
あなたの夏バテ危険度は?
夏バテしやすい生活習慣が確認できる「夏バテチェックリスト」を、気象病専門家の久手堅先生に作成していただきました。チェック数に応じてあなたの「夏バテ危険度」が判別できます。
- 汗をかきにくい
- 空調の効いた場所にいる時間が長い(寒暖差に対して慣れが少ない)
- 冷たい飲み物、食べ物をとることが多い
- 胃腸の不調がある(食欲の低下、胃痛、吐き気、腹部膨満感、吐き気、下痢や便秘気味)
- 睡眠が足りていない(寝つきが悪い、夜中に途中で起きてしまう、早朝に目が覚める)
- 朝起きた時に調子が何となく悪い
- 運動する習慣があまりない
- 生活リズムが不規則である
- 入浴はシャワーで済ますことが多い
チェックの数 |
判定結果 |
6個以上 |
夏バテ予備軍: 今すぐに生活習慣を見直しましょう。体調が悪いときは無理をせず休むことも必要です。仕事や育児、介護に困ったら周りに助けを求めましょう。 |
3~5個 |
要経過観察: 夏バテになる可能性が高いです。食事や運動、入浴の方法など、できることから改善してみましょう。 |
2個以下 |
異常なし!: いまの生活習慣を続けるよう心がけましょう。 |
久手堅先生監修 夏バテチェックリスト 解説
- 汗をかきにくい
高温多湿の夏は体温が上がりやすくなります。汗をかくことにより気化熱で体温を下げるため、汗をかきにくいと体温調整がしにくいことが多いです。汗をかきにくいと体温が高くなりやすく、夏バテだけではなく、熱中症にもなりやすくなります。
- 空調の効いた場所にいる時間が長い
空調が効いているということは、寒暖差の少ない環境で過ごす時間が長くなります。普段から外気に触れていれば、適度な気温の変化により交感神経と副交感神経のバランスをとる場面が増えます。長時間空調が効いた部屋で過ごしていると、自律神経は、急激な気温の変化に対応しづらくなります。寒暖差に対応がうまく出来なくなると、夏バテになりやすくなります。
- 冷たい飲み物、食べ物をとることが多い
暑い時期なので、冷たい飲み物や食べ物を口にすることが多くなりますよね。しかし、冷たいものをとりすぎると内臓が冷えてしまいます。内臓の冷えは、自律神経の乱れへとつながっていく場合が多いです。
- 胃腸の不調がある
近年、脳腸相関が注目されています。脳の状態が腸に影響を及ぼし、腸の状態も脳に影響を及ぼしています。そのため、腸は第二の脳と言われています。精神的なストレスがかかる場面で、お腹が痛くなったりするのも、脳と腸が関係していることを示す一例です。また、胃も同じように脳と相関しているとされています(胃脳相関)。日頃から胃腸の不調を感じている方は、自律神経も乱れがちで不調が出やすくなります。夏バテにもなりやすいという事になります。
- 睡眠が足りていない
睡眠は、心身の回復に最も重要です。入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒がある場合は、睡眠が足りていない場合が多いです。睡眠が足りないということは、疲労回復が十分でないことを意味します。日本人は、睡眠不足というデータもあります。また、日本の夏は、高温多湿でより快適な睡眠をとりにくい環境にあります。
- 朝起きた時に調子が何となく悪い
朝起きた時に、良く眠れた、すっきりしたと感じるときには、前日までの疲労から回復しているという事です。起床時に不調を感じていると、その日一日、不調を引っ張ることになることが多いです。
- 運動する習慣があまりない
運動することで、基礎体力が向上し、自律神経のバランスも整えてくれます。適度な運動は睡眠の質も改善してくれます。
- 生活リズムが不規則である
私たち人間を含め、地球上の生物は地球の自転による24時間周期の昼夜変化に同調して、ほぼ一日の周期で体内環境を積極的に変化させる機能を持っています。概日リズム(サーカディアンリズム)と呼ばれています。そのため、生活リズムも一定の場合が望ましいのです。朝、太陽光を浴びることで、体内時計のずれがリセットされます。夜寝るためにも、日光を浴びることは重要です。
- 入浴はシャワーで済ますことが多い
湯船につかることは、身体を温めるだけではなく、お湯の水圧で全身の血流が良くなる効果があります。筋肉のこりもほぐれます。精神的にも肉体的にも、リラックスする効果が期待できます。夏バテを感じる方は、しっかりと身体を温めましょう。10~15分程度入浴し、湯船に浸かりながらゆったりとした時間を過ごすのがポイントです。
久手堅先生監修 夏バテチェックリスト
夏バテ予備軍3割、最も多い地域は富山
今回の調査対象者に、久手堅先生監修の「夏バテチェックリスト」を実施しました。その結果、危険度の高い「夏バテ予備軍」は3割、夏バテの対策が必要な「要経過観察」は5割でした。最もチェックが多い項目は「運動する習慣があまりない(66%)」、反対に少ない項目は「汗をかきにくい(23%)」でした。
「夏バテ予備軍」が多い地域は、富山(52%)、岡山(44%)、大阪・徳島(38%)でした。反対に少ない地域は、岩手・宮城(14%)、茨城・三重(18%)でした。
Q13. ご自身に当てはまる項目を選択してください。(単一回答 N=2350)
汗をかきにくい 23%
空調の効いた場所にいる時間が長い 55%
冷たい飲み物、食べ物をとることが多い 64%
胃腸の不調がある 39%
睡眠が足りていない 57%
朝起きた時に調子が何となく悪い 49%
運動する習慣があまりない 66%
生活リズムが不規則である 33%
入浴はシャワーで済ますことが多い 46%
2個以下 18%
3~5個 53%
6個以上 30% |
夏バテ予備軍3割!
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夏バテ予備軍 都道府県ランキング (N=各50)
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久手堅先生コメント
「運動する習慣があまりない」が多いのに、「汗をかきにくい」が少ないのは意外でした。さらさらとした良い汗がかけているのであれば良いことですね。チェックが多かった「冷たい食べ物、飲み物をとることが多い」、「睡眠が足りていない」は、夏バテにつながりやすいので特に注意が必要です。
調査の結果、「夏バテ予備軍」が少ないのは、太平洋側という事になりそうですね。調査の前から、不調が多いのは日本海側ではないかと予想していたので、日本海側にある富山がトップなのは納得です。太平洋側と比べて日本海側は、季節風の影響により冬の天候が崩れやすく、私の体感ですが気象病で悩む期間が長いと考えています。気象病の症状は、自律神経が乱れている方に出やすいことから、夏バテとの関連性もあるのではないでしょうか。
富山の回答者が、運動習慣がなく、胃腸の不調がトップクラスという事も、自律神経が乱れがちであり、夏バテになりやすい理由と考えられます。岡山と徳島の「夏バテ予備軍」が多いのも気になります。比較的温暖な地域なので、入浴をシャワーで済ますことが多く、冷たい物を取りやすいためだったりするのではと思っています。
久手堅先生監修 正しい夏バテの対処法と予防法
「温とオフ」で自律神経を整える 「暑熱順化」の獲得
今回の調査の結果、夏バテしやすい生活習慣の方が多くいることが分かりました。そこで「正しい夏バテの対処法と予防法」を気象病専門家の久手堅先生におまとめいただきました。
夏バテの対処法 「温とオフ」で自律神経を整える
冷たい食べ物を控え身体を温める(温)
夏バテの対処法として挙がった回答には、身体を冷やす行為が目立ちました。私たちは空調の効いた屋内と外の温度差によって、寒暖差疲労を起こしやすくなっています。現代の夏バテの症状を改善するには、急激な体温調整によって負荷のかかった自律神経の乱れを整えることが肝心です。温かい食べ物や入浴で身体を温め、冷たい飲み物や食べ物、カフェインやアルコールは摂り過ぎないようにしましょう。食欲の低下、胃痛、吐き気、腹部膨満感、吐き気、下痢や便秘気味などがあると、胃腸の状態が安定しません。発酵食品も腸内環境を良い状態にします。ヨーグルトやみそなどの発酵食品を、生活中で取り入れましょう。夏バテの症状で多い、だるさ・全身倦怠感には、内蔵・骨盤内のマッサージをおすすめします。また起床時は、体が脱水傾向にあるので、コップ1杯の水か白湯を飲むようにしましょう。胃腸の動きも整います。
ストレスを回避してリラックス 心も身体も休息(オフ)
心身の回復に休息は不可欠ですが、日本人は休み下手です。今回の調査でも、夏バテのために、ストレス回避やリラックス、仕事などを休むという回答は限られていました。夏の暑さだけに着目してしまいがちですが、自律神経の乱れが夏バテの症状を悪化させています。睡眠不足や、スマホ・PC使用時間の増加、精神的なストレスなど、自律神経を乱す要因は様々です。しっかりと休んで、これらの要因を排除しましょう。
夏バテの予防法 「暑熱順化」の獲得
運動習慣や入浴で「暑熱順化」を獲得
2021年に実施した寒暖差疲労の調査でも、今回と同じように半数は運動習慣がありませんでした。エアコンの中で過ごすことが多い現代は、夏の暑さに身体が慣れる「暑熱順化」が獲得しづらい環境にあります。身体に備わっている熱を逃す能力を機能させるためにも、運動によって発汗量や血流量を増加させましょう。ウォーキングであれば30分以上、ジョギングであれば15~20分程度を目安に、汗が出る程度の負荷が望ましいです。運動ができない場合は、入浴時に湯船に浸かることで「暑熱順化」を獲得し、夏バテや熱中症予防の効果が期待できます。入浴は、シャワーだけで済ませるのではなく、38~40℃の浴槽に首までしっかりと使って、10~15分程度。深部体温もあがり、血流も改善し、発汗効果あり、リラックス効果もあります。日頃から夏バテになりやすい方は、特におすすめです。
エアコンの上手な使い方
エアコンは快適な反面、「暑熱順化」を妨げてしまいます。エアコン以外の暑さ対策グッズも取り入れてみましょう。ただし、暑さで不調を感じたら我慢せずにエアコンを使用してください。特に夜間は、質の良い睡眠で身体を休ませるためにも、最低気温が25℃以上の熱帯夜にはエアコンを使うようにしましょう。エアコンの風は、身体から熱を奪いやすいので、直接当たらないようにするのがポイントです。設定温度を下げるのではなく、扇風機やサーキュレーターを併用して室内の空気を循環させれば、冷えすぎを防ぎ、節電効果も期待できます。どうしても避けられない職場や外出先のエアコンには、冷えに対応できるよう薄い上着を一枚持つようにすると良いですね。
監修者の紹介 |
せたがや内科・神経内科クリニック 院長 久手堅 司先生
医学博士。著書に「気象病ハンドブック」、監修本に「面白いほどわかる自律神経の新常識」 「自律神経失調症外来」「頭痛外来」「肩こり・首こり外来」など複数の特殊外来を立ち上げ、中でも天候と不調の関係にフォーカスを当てた「気象病・天気病外来」「寒暖差疲労外来」は、テレビ・新聞・雑誌・ウェブなど各種メディアで話題を呼んでいる。 |
夏バテチェックリスト 地域別1位 |
チェック項目 |
地域 |
割合 |
汗をかきにくい |
北海道 |
42% |
空調の効いた場所にいる時間が長い |
東京 |
74% |
冷たい飲み物、食べ物をとることが多い |
茨城・静岡 |
76% |
胃腸の不調がある |
富山 |
54% |
睡眠が足りていない |
滋賀 |
70% |
朝起きた時に調子が何となく悪い |
山口 |
66% |
運動する習慣があまりない |
富山 |
80% |
生活リズムが不規則である |
長崎 |
48% |
入浴はシャワーで済ますことが多い |
沖縄 |
94% |
調査概要 |
調査名 |
熱と暮らし通信 夏バテに関する都道府県調査 |
調査時期 |
2023年5月26日~28日 |
調査方法 |
インターネット調査 |
対象者 |
出身地と居住地が同じ20代~60代男女、都道府県・性年代均等割付 計2,350名 |
調査結果を利用する際は「リンナイ調べ」と明記するか、こちらの画像を掲載してください。
圧倒的な泡の量で、自宅にいながら極上の入浴体験
マイクロバブルバスユニット
マイクロバブルバスユニットは、お湯に微細な気泡を発生させ、白濁の湯を楽しむことができる給湯システムです。マイクロバブルと、ウルトラファインバブルが生み出すダブルの効果で、まるで温泉に入っているようなリラクゼーションと温泉上がりのようなうるおいをもたらします。 https://rinnai.jp/lp/microbubble/
入眠環境サポート |
マイクロバブル入浴によって、さら湯と比べて、リラックス状態へより早く移行することが期待できます。
心拍変動係数(CV値)の時系列変化の比較*[1]
*[1] 【実験条件】2022年度 慶應義塾大学 満倉 靖恵 教授と(株)電通サイエンスジャム、リンナイ(株)の共同研究 測定:心拍測定器 学会発表:生体情報に基づくマイクロバブル入浴効果の評価(計測自動制御学会ライフエンジニアリング部門シンポジウム2022) 被験者:成人男女12名
心拍変動係数(CV値)は、副交感神経機能の指標と考えられており、自律神経機能の簡易評価に用いられます。
夜間頻尿、疲れ、頭痛、ストレスについての記事
2023年5月8日 16:48更新
メディア掲載情報
下記の記事を監修させて頂きました。夜間頻尿、疲れ、頭痛、ストレスについてです。
夜間頻尿
https://nell.life/wenell/2484/
疲れ
https://nell.life/wenell/2399/
片頭痛、頭痛
https://nell.life/wenell/2488/
ストレス
寝ているときの不調について
2023年2月13日 18:53更新
メディア掲載情報
寝ているときの
足のつり、背中の痛み、後頭部の痛み、巻き肩、頚椎ヘルニア
について、掲載となっております。参考にされて下さい。
①足のつり https://nell.life/wenell/1871/
②背中の痛み https://nell.life/wenell/1951/
③後頭部の痛み https://nell.life/wenell/2059/
④巻き肩 https://nell.life/wenell/2173/
⑤頸椎ヘルニア https://nell.life/wenell/2022/
ダイヤモンドオンライン
2021年12月1日 15:41更新
メディア掲載情報
ダイヤモンド社のダイヤモンドオンラインの記事で当院院長が「気象病」について解説しています。
下記リンクからご覧いただけます。
頭痛ーるアプリに気象病の基礎知識が掲載されました。
2021年9月16日 10:11更新
メディア掲載情報
頭痛ーる さんで 当院久手堅院長監修の気象病の基礎知識が掲載されています。
気圧の変化でなぜ体調不良が起こるの? 気圧が自律神経に与える影響と対処法
下記リンクからご覧いただけます。
日刊スポーツ
2021年9月11日 10:30更新
メディア掲載情報
当院久手堅院長取材協力の「医療ジャーナリスト安達純子withコロナで健康管理part2」が日刊スポーツで本日より7日間掲載が始まります。
下記サイトからもご覧いただけます。
https://www.nikkansports.com/leisure/health/news/202109100000653.html
リンナイ株式会社 「熱と暮らし通信」
2021年9月9日 10:04更新
メディア掲載情報
リンナイ株式会社様で全国47都道府県2,350名を対象とした寒暖差疲労での調査に当院の久手堅院長が全面協力・監修をさせて頂きました。
以下紹介させていただきます。リンクからもご覧頂けます。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000015237.html
※以下リンク先より抜粋 完全版は上記のリンク先からご覧ください。
熱と暮らし通信 NEWS LETTER (リンナイ株式会社)
夏から秋の変わり目で体調を崩したことがある方は約7割
寒暖差疲労予備軍は約3割、今年は「トリプル寒暖差」に注意
コロナ禍で増えた換気やスマートフォンの長時間使用は寒暖差疲労の要因に
寒暖差疲労予備軍が最も多いのは「新潟県」、「滋賀県」
お風呂好き県は「和歌山県」、熱風呂県は「京都府」、長風呂県は「茨城県」
久手堅先生監修「寒暖差疲労 簡易チェックシート」 簡単に実践できる寒暖差疲労対策をご紹介
季節の変わり目は体調不良に悩まされる方も多いかもしれません。
この度、健やかな暮らしを提案するリンナイ株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:内藤 弘康)では、全国20~60代の男女計2,350名を対象に、「寒暖差疲労」に関する意識調査を実施しました。
✓ 久手堅先生監修 「寒暖差疲労 簡易チェックシート」 4問以上チェックで寒暖差疲労予備軍!
寒暖差疲労予備軍は全国で約3割
最も多いのは「新潟県」続いて「滋賀県」、少ないのは「和歌山県」
✓ コロナ禍で増えた換気やスマートフォンの長時間使用は寒暖差疲労の要因に
✓ 女性は男性の約2.4倍も寒暖差疲労予備軍が多い
✓ 冷え性の方は寒暖差疲労の悩みも多いことが判明
冷え性と感じている方が最も多いのは「高知県」、少ないのは「奈良県」
✓ 入浴は体を温める手法として最も効果的 ポイントは、「38~40℃のぬるめのお湯に10~15分」 40℃の湯船に浸かる方は約4割
お風呂好き県は「和歌山県」、熱風呂県は「京都府」、長風呂県は「茨城県」
寒暖差疲労 簡易チェックシート
久手堅先生監修
季節の変わり目は体調不良に悩まされる方も少くないかもしれません。
「寒暖差疲労 簡易チェックシート」で
ご自身の寒暖差疲労の可能性をチェックし現状を知ることからはじめてみましょう。
□夏の暑さも冬の寒さも苦手
□ずっと冷暖房が効いているなど、温度が一定の環境にいる時間が長い
□気温差が激しくなる季節の変わり目は、体調を崩すことがある
□寒い場所から温かい場所に移動すると、顔がほてりやすい
□代謝が悪く、むくみやすい
□手や足など、体の一部が冷たく感じることがある
□寝つきや寝起きが悪い
□入浴中、湯船に入って体の芯から温まるまで時間がかかる
□ PC作業やスマートフォンの使用時間が長い(1日平均3時間以上)
□肩こり、首こりがある
4個以上のチェックで寒暖差疲労の可能性あり!
当てはまる項目が多いほど、寒暖差疲労の可能性が高いと考えられます。
1つでも当てはまる方は対策を始めましょう。
【久手堅先生コメント】
「寒暖差疲労」とは、気温差が大きいために体温を調整する自律神経が過剰に働き、体が疲れてしまうこと。寒暖差疲労の症状を訴える人は寒さの入口に当たる秋ごろから徐々に増え始めます。コロナ禍で自粛期間が増加すると、運動不足やストレスで自律神経が正常に働きづらい状態となり、寒暖差疲労も増えてくる可能性が高いです。
まずは10項目をチェックして、寒暖差疲労のレベルを確認しましょう。寒暖差によって疲労が溜まると、さまざまな体調不良を連鎖的に引き起こすリスクが高くなります。そのため、寒暖差を感じやすいシーズンに入る前に、対策を意識することが大切です。
久手堅先生監修 「寒暖差疲労 簡易チェックシート」
4問以上にチェックがついた「寒暖差疲労予備軍」は約3割
寒暖差疲労の可能性を調べる全10問の簡易テスト「寒暖差疲労 簡易チェックシート」を、久手堅先生に作成いただきました。今回の調査の結果、回答者の約3割が「寒暖差疲労予備軍」と判定されました。
最もチェック数が多かった設問は「夏の暑さも寒さも苦手」、続いて「肩こり、首こりがある」「PC作業やスマートフォンの使用時間が長い(1日平均3時間以上)」でした。反対に、チェック数が最も少なかった設問は「入浴中、湯船に入って体の芯から温まるまで時間がかかる」でした。
【久手堅先生コメント】
上位3つに関しては、院内でも訴えている方が多いです。暑さや寒さが苦手なのは、寒暖差疲労の強い方にはほぼみられます。そして、PC作業やスマートフォンの使用は、首・肩こりに強い関係があります。首・肩こりは自律神経の乱れを引き起こす大きな誘因です。寒暖差疲労は気象だけでなく、現代人特有のデジタル漬けのライフスタイルも影響していると考えられます。また、近年のスマートフォンの普及により、首のこりを感じる人が急増していますが、首のこりにつながる骨格のゆがみが、寒暖差疲労を引き起こすきっかけになっていることも考えられます。
「寒暖差疲労予備軍」が最も多いのは「新潟県」、最も少ないのは「和歌山県」
女性は男性の約2.4倍多い 年代別では30代が多く60代が少ない
「寒暖差疲労 簡易チェックシート」の結果、「寒暖差疲労予備軍」が最も多い都道府県は「新潟県」、続いて「滋賀県」でした。最も少ない都道府県は「和歌山県」でした。
【久手堅先生コメント】
女性の割合が高いのは、筋肉量、ホルモン量などが関係して大きな差が出ています。30代に関しては、社会活動性が活発であること、生活習慣が乱れやすいこと、心身ともに負担が多いからではないでしょうか。回復の力の目安となる副交感神経の機能が低下し始めるのも30代からと言われています。「新潟県」や「滋賀県」など盆地や内陸部では、温度差が高いために寒暖差疲労のリスクが高いと言えます。秋から冬にかけては、昼と夜でも、寒暖差が大きいほか、エアコンを使い始めると室内と外との気温の差も大きくなり、体調の管理には特に注意が必要です。
また、 「寒暖差疲労予備軍」を男女別に比較すると女性の方が約2.4倍多く、年代別では30代が最も多く、60代が最も少ない結果になりました。
夏から秋の変わり目で体調を崩したことがある方は約7割
主な身体の不調は「疲労」「肩こり」「倦怠感」
季節の変わり目の体調の変化を聞きました。夏から秋の変わり目で体調を崩したことがある方は約7割、季節の変わり目に寒暖差で悩む方は約2割、身体の不調を感じることがある方は約5割でした。
【久手堅先生コメント】
寒暖差疲労の代表的な症状は、倦怠感、だるさ、冷え、です。これらに加え、肩こり、首こり、頭痛、めまいなどの身体的な不調から、不安感や気持ちの落ち込みなどの精神的な不調まで、症状は人それぞれです。中でも、疲労感は最も出やすい症状です。当院でも、季節の変わり目で不調を訴える方は多いです。季節の変わり目の対策として、睡眠、規則正しい生活、運動は、とても大事です。早起き、日光を浴びる、栄養もしっかり取る、適度な運動、ストレスをためないようにする、アルコールやカフェインの摂取はほどほどにする、など規則正しい生活習慣を心がけましょう。
また、前問にて「季節の変わり目に寒暖差で悩んだり、身体の不調を感じることがある」と答えた方に、具体的にどのようなことに悩んだり、不調を感じることがあるかを聞きました。その結果、最も多かった回答は「疲労」、続いて「肩こり」「倦怠感」でした。また、季節の変わり目の対策として行っていることで最も多かったのは「十分な睡眠をとる」、続いて「規則正しい生活をする」「運動をする」でした。
【久手堅先生コメント】
睡眠は人間にとって、回復するためのとても大切な時間です。そのため、睡眠の質が悪い人は、朝起きた時点で、心身のリセットが出来ていません。自律神経も乱れている状態なので、寒暖差疲労も起こしやすいです。
睡眠は、睡眠の質と長さが重要です。眠りについてから90分程度が一番深い睡眠となります(90~120分の個人差があります)。ここで深い睡眠がとれないと、その後の睡眠は質が悪くなると言われています。長さに関しては、7~8時間しっかり眠れるのが理想です。日本は統計からも、睡眠時間が少ないと言われています。睡眠の質、睡眠の長さの順番で大事にしましょう。
また、睡眠の質についても調査しました。その結果、約6割が睡眠の質が悪いと思う、と答えました。都道府県別では、「新潟県」が最も多い結果でした。さらに、睡眠の質が悪いと思っている方の方が、寒暖差疲労に悩んでいる割合が27ポイント高い結果となりました。
過半数が日常的に運動を実践 都道府県別で最も多いのは「東京都」
人気の運動は「ウォーキング」「筋力トレーニング」「ストレッチ・体操」
運動の頻度について調査しました。その結果、過半数が日常的に運動をしていると答えました。都道府県別では、「東京都」、続いて「鳥取県」で運動をしている方が多く、反対に「福井県」「奈良県」で少ないことが分かりました。
また、運動をしていると答えた方に、具体的にどのような運動をしているか聞きました。最も多かった回答は「ウォーキング」で、続いて「筋力トレーニング」、「ストレッチ・体操」という結果になりました。
【久手堅先生コメント】
運動頻度は週3~5回で、自分の体調や身体の状態に合わせて構いません。ウォーキングであれば、30分以上で汗が出る程度の負荷が望ましいです。ジョギングは、15~20分で充分です。運動自体は、どんな種類でも構いません。筋トレは、重い負荷から始める場合、骨や関節、筋肉を傷めやすくなるため注意が必要です。正しい知識と方法で行いましょう。大切なのは、運動前は軽いウォームアップ、運動後はストレッチやマッサージをしっかりと行うことです。ウォーキングやジョギング中は、イヤホンやヘッドホンを使わないことをおすすめします。人間は五感がとても重要で、聴覚が使いにくい状況では緊張状態になりやすく、肩こりを減らすために運動をしていても、イヤホンやヘッドホンの使用が肩こりの原因になってしまいます。
【久手堅先生コメント】
寒暖差疲労は、本格的に冷え込み寒暖差が大きくなる秋から冬、冬から春に起こりやすくなります。寒暖差には、
最低気温と最高気温の差、前日の気温差、室内外の気温差と、3つの種類があります。日中は、冷えから身を守るために、長袖やマフラー、ストールなどを着用して調整しましょう。冷え性の方は、就寝中に手袋や靴下を着用されることがありますが、あまりおすすめできません。末端からの放熱ができず身体に熱がこもってしまい、睡眠の質の低下により疲れが取れにくくなります。就寝中は、首や肩の冷えに注意しましょう。首や肩は布団から出てしまうため、冷えによる症状がより出やすくなります。また、首や肩の冷え対策としては、上着やマフラーなどで首や肩を冷やさないようにする、こまめに動かす(血流やこりの改善)、内臓をあまり冷やさないようにする、PC作業とスマホ時間は短めにして時々休憩を入れる、首肩をあたためるグッズを使用する、首までしっかり入浴するなどが効果的です。暑い時期には、冷たい飲み物が欲しくなりますが、冷やしすぎないようにしましょう。入浴をしっかりすることも、冷え対策となります。また、都道府県別では冷え性と感じている方が最も多いのは「高知県」、続いて「兵庫県」「鳥取県」「徳島県」でした。反対に最も少ないのは「奈良県」、続いて「沖縄県」「佐賀県」という結果になりました。
寒暖差疲労:有 寒暖差疲労:無
湯船に浸かる方は約8割
湯船に浸かる方が最も多いお風呂好き県は「和歌山県」
入浴時に湯船に浸かる習慣を調査しました。その結果、約8割の方が湯船に浸かると答えました。また、湯船に浸かると答えた方に、冬の湯船に浸かる頻度を聞いたところ、最も多かったのが「26日以上31日未満」でした。
【久手堅先生コメント】
毎日の生活の中では、体を効率的に温めることを意識してみてください。入浴することで、体に蓄積された老廃物や疲労物質が取り除かれる「温熱作用」のほか、血液やリンパの流れを改善する「水圧作用」、筋肉や関節をリラックスさせる「浮力作用」の3つの効果を得られるため、入浴は体を温める手法として最も効果的です。シャワーで済ませず、毎日しっかり湯船につかりましょう。
都道府県別では、湯船に浸かる方の割合が多い「お風呂好き県」は「和歌山県」、続いて「新県」「大分県」という結果になりました。反対に、少ない都道府県は「沖縄県」、続いて「福岡県」「宮崎県」という結果になりました。
前問で、湯船に浸かると回答した方に湯船の平均温度を聞きました。その結果、約4割が40℃と答えました。湯船の平均温度が最も高い熱風呂県は40.8℃の「京都府」、続いて40.7℃の「群馬県」「千葉県」という結果になりました。一方、最も低い都道府県は38.8℃の「沖縄県」、続いて39.8℃の「福岡県」でした。
【久手堅先生コメント】
湯船にしっかり浸かった場合は、深部体温が0.5~0.7℃位上昇します。上がった深部体温が下がってくるタイミング(入浴後90分前後)で、寝ると睡眠の質が良くなります。一番お手軽でおすすめの入浴法は38~40℃程度のお湯に、約10~15分程度、首までしっかり湯船に浸かることです。体の芯から温まります。軽いマッサージなどを行うとその日の疲れも取れやすくなります。また、炭酸ガス入りの入浴剤を使うことで、すばやく体を温めることができ、湯上がり後も温かさが持続して、湯冷めしにくくなります。よりリラックスするために、ジャグジーや入浴剤などを好みで使用しても良いでしょう。
続いて、湯船に浸かる平均時間を調査しました。その結果、約5割が「10分以上20分未満」と答えました。湯船に浸かる時間が最も長い長風呂県は17.9分の「茨城県」、続いて17.1分の「滋賀県」でした。反対に、最も短い都道府県は10.3分の「京都府」、続いて10.9分の「福井県」「島根県」でした。
冷房 暖房
自宅での空調機器の使用頻度を調査しました。空調機器を使用する方に、冷暖房シーズン中の使用頻度を聞いたところ、約7割が「毎日」と答えました。また、空調機器を使用する方の方が、寒暖差疲労に悩んでいる割合が13ポイント高い結果となりました。
冷暖房シーズン中の空調機器の使用頻度は「毎日」が最も多い空調機器を使用している方ほど寒暖差疲労に悩む空調機器を使用する方に、空調機器の使用時間を聞きました。その結果、冷房、暖房ともに「5時間以上7時間未満」が最も多い回答でした。また、「23時間以上」の回答者は、冷房では約13%、暖房では約6%でした。
【久手堅先生コメント】
コロナ禍の影響で、換気を行いながらの空調使用が多くなっています。室内でも一定の温度ではなく、温度差が出ます。それも寒暖差疲労になりやすいので注意です。冷房は、体に直接風を当てないこと。同じ25℃の風でも、自然風と人口風では、冷え方が違います。冷房が直接体にあたってしまい、冷えからの寒暖差疲労が発症してしまう方も多いです。暖房も、暖めすぎないこと。のぼせやすく、疲労が蓄積しやすくなります。冷房と同様に体に直接風を当てないほうが良いです。サーキュレーターや扇風機もうまく活用しましょう。ずっと一定の温度環境にいると、自律神経も急な温度変化にも対応しにくくなります。空調の効いていない場所に行くことや、少し体を動かしたりすることも大事です。
NHKニュース おはよう日本
2021年6月7日 11:38更新
メディア掲載情報
当院院長がNHKニュース おはよう日本 に出演しました。
6月5日(土)
NHKニュース おはよう日本
くらしり「”気象病”知って備える!」
【出演者】 せたがや内科・神経内科クリニック院長 久手堅司 医師
面白いほどわかる自律神経の新常識
2021年5月24日 20:01更新
メディア掲載情報
当院久手堅院長監修の「面白いほどわかる自律神経の新常識」が宝島社より明日発売されます。
イラストや写真も多くわかりやすく説明してあります。
当院でも販売予定!
毎日が発見
2021年5月6日 17:39更新
メディア掲載情報
「毎日が発見」5月号(4・28発行)に当院の久手堅院長の記事が掲載されました。
86ページから89ページまでに渡り”自律神経の基礎知識から、乱れた自律神経の改善方”についてわかりやすく解説しています。ちなみに”首のゆがみを正す”というところにのってる写真のモデルは院長本人です。(^^♪
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