花粉症・アレルギー外来


花粉症は年々悩まされる方が増えてきています。大人だけでなくて、お子さんにも増えてきております。今年も花粉症の症状で来院される方が増えております。

アレルギーの1種である花粉症は、植物の花粉(すぎが最多で、ひのきやブタクサなど多数あります)に、反応して、くしゃみ・鼻みずなど・目のかゆみ・皮膚のかゆみ・だるさ・風邪っぽい症状などを起こします。

最も多いすぎ花粉症は、すぎの花粉が飛散する時期に症状が出現します。すぎの花粉に接触しなければ、起きることはありません。花粉が飛散する時期は、関東では1月下旬位から2ヶ月程度が多いとされております。すぎの雄花から花粉が飛散し、前年の夏が暑ければ、雄花の花粉が増えるとされています。

当院での治療は以下の治療を行っております。

舌下免疫療法

スギ花粉症とダニアレルギーに対して、舌下免疫療法を行っております。
舌下免疫療法とは、アレルギーの原因を少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。アレルギー症状を治す可能性のある治療法と期待されております。

舌下免疫療法で期待できる効果は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善、涙目、目のかゆみの改善、アレルギー治療薬の減量などです。効果は70%の方に見られています。

服用開始前に、問診、診察、アレルギー性鼻炎の確定診断が必要です。当院では血液検査で判定をしています。

適応は、12歳以上の方になります。

○シダトレンは、スギ花粉を原料としたエキスです。
開始時期は、スギ花粉が飛散していない時期(おおよそ5月後半~12月中)となります。

○ミティキュアは、ダニを原料とするエキスから作られた薬です。
開始時期の制限はありません。

この薬剤は、アレルギー症状の有無にかかわらず、毎日、長期間にわたり継続して服用する必要があります。目安としては3年~5年と言われております。

初回のみ院内で治療を行います(副作用が出現しないかを確認するためで、投与後30分は院内でお待ちして頂きます)。

それ以降は、ご自宅で治療を継続してもらいます。
外来通院は、月1回程度です。

↓↓詳しくはこちら
鳥居薬品のアレルゲン免疫療法専門サイトへ


①内服

抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬(花粉が飛散する1ヶ月前から内服を始めるのが理想です)、ステロイド薬(症状が強い方に使用を検討します)、漢方薬

②点鼻

血管収縮薬は鼻の通りを良くしますが、持続効果が短いです。 抗アレルギー薬の点鼻薬は即効性はそれほどありませんが、アレルギーの程度を軽くする安全な薬といえます。ステロイドの点鼻薬は前2者が効かないときに用います。

③点眼

抗アレルギー薬は、抗ヒスタミン作用を主とするもので比較的即効性があるものと、アレルギーに関係する化学伝達物質の遊離・放出を抑える遊離抑制薬があり、こちらは効果が出るまでに時間がかかります。
ステロイド薬は、炎症を抑える効果が強いですが、副作用もあり、第一選択の点眼薬ではありません。

④筋肉注射

ステロイド注射

この薬は、合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)と呼ばれるグループに属する薬です。
炎症やアレルギー症状を改善したり、免疫を抑制するなどさまざまな働きがあります。1本の注射で、約1ヶ月程度の効果が持続します。しかし、副作用として、誘発感染症、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、膵炎、精神変調、うつ状態、痙攣、骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー、緑内障、後のう白内障血栓症、満月様顔貌、皮膚萎縮、月経異常などが報告されています。そのような危険性があることから、第一選択の治療薬とはならないことが多いです。

ステロイド注射は、保険適応外の治療となります。
ステロイド注射 5,000円(税込み)


ノイロトロピン注射

ワクシニアウィルスを家兎(ウサギ)の皮膚に注射し、 炎症を生じた皮膚組織から活性物質を抽出したものです。慢性的な痛みやアレルギーなどに効果があります。副作用の報告は少ないです。ノイロトロピン注射は2~3週程度の持続効果です。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加