春に起こりやすい不調・寒暖差疲労②対策



春に起こりやすい不調・寒暖差疲労②対策

2024年4月10日 21:01更新
専門外来コラム


春に起こりやすい不調・寒暖差疲労②対策

 

先月のコラムでは、春に起こりやすい不調や寒暖差疲労についてお話しました。今年の春は、2月は季節外れの暖かさになったものの、3月に入ると中々気温が上がらず、春にしては気圧の上下や雨が多かったように思います。桜の開花も遅れましたね。目まぐるしく変わる気候に、すでに体調を崩してばかりの方も多いかもしれません。今回は春の不調の対策について書いていきます。

 

  • 春の不調を乗り切るための対策は?

 

①不調の傾向を「なんとなく」把握する

春は本当に体調を崩す要素が多い季節です。体調が悪い時はさまざまな要因が重なっていることが大半ですが、気圧に弱い、寒暖差に弱いなど、人それぞれに傾向はありますよね。

自分の不調が何によって起きているのか、寒暖差や気圧、花粉など、自分が弱い気候変動やダメージを受けやすいストレスについて知っておきましょう。

 

たとえば寒暖差の影響を一番受けやすい方は、体温調節と冷え対策に焦点を置いた方が良いです。毎日欠かさずお風呂に入ったり服装に気を付けたりと、小さな工夫ができるだけでも体調への影響が変わってきます。また、気圧に弱い方は、気圧の予報を見てスケジュールを立てると体への負担を減らせるでしょう。

 

このように、ポイントなのは、自分の傾向を「なんとなく」把握するということです。あまり細かく考えてしまうと、環境の変化や不調に意識が行きすぎてストレスが増えてしまいますのでお勧めしません。「なんとなく」で良いので自分の取り扱いがわかってくると、不調がある中でも生活が楽になっていくと思います。

 

②寒暖差には服装調整と入浴で冷え対策

春の装いは華やかで素敵ですが、冬の装いから一転、急に肌の露出が増えたり薄手の生地の服になったりしますよね。確かに日中は暖かいので薄着で丁度良いこともありますが、夕方になると一気に冷え込むので、薄着のままでいると体が冷えてしまい寒暖差の影響をもろに受けてしまいます。

 

「服装の工夫でそこまで体調に影響するの?」と思う方もいるかもしれませんが、たとえば足首を出さないように工夫するだけでも体の冷え具合が違ってきます。冷えを我慢し続ける日々と、小さな冷え対策をつみ重ねた生活とでは、後々に感じる体調が変わってくるでしょう。

 

「首」をつく場所は太い血管が通っており、体の冷えに影響します。春の寒暖差で少し肌寒い時は手首・足首・首を冷やさないようにすると、体から出ていく熱が少なくて済みます。春はストールを1枚持っておくと便利ですね。

 

服装は冷えの予防に役立ちますが、もう一つ大切なのが入浴です。入浴は、1日に蓄積した冷えをリセットするイメージです。お風呂に入ることは、自律神経の調整、睡眠の質の向上、血流の改善、代謝のアップ、リラックスなどさまざまな効果があります。1日を頑張った最後にゆっくりお風呂に浸かることは当たり前のようで、心身の健康にとってとても有益な習慣ですよ。

 

③花粉症の方は我慢しすぎずに病院へ

そろそろピークを越してくる時期ですが、花粉症対策についてもご紹介します。花粉症の方は、毎日さまざまな症状が出ていると思います。花粉症で弱っている分だけエネルギーが消耗されているので、もちろん自律神経のキャパシティーも小さくなり、それ以外の不調も出やすい状態です。花粉症は薬である程度症状を軽くすることも可能なので、我慢しすぎずに早めに病院を頼ってみましょう。

 

④骨格のメンテナンスを習慣に

寒暖差疲労や気圧の上下により、自律神経は疲れきってしまっている状態です。みなさんは背骨の動きを意識したことがあるでしょうか?背骨は自律神経の通り道でもあるので、背骨のゆがみが少ないこと、背骨の柔軟性を高めることが、自律神経のはたらきにとって大切な2点です。背骨は姿勢の要となる存在で、背骨のゆがみが骨格や姿勢のゆがみをもたらします。以下、背骨のエクササイズをご紹介するのでぜひやってみましょう。

 

≪背骨の屈曲と伸展≫

※タオルを用意します。

ⅰタオルを横に長く持ちます。息を吐いて、みぞおちの辺りを思いきり凹ませるように背骨をC字に丸めます。両腕は前方向にパンチするように水平に保ちます。この時、呼吸は止めないこと。また、肩は力んで上がらないように力を抜きましょう。

 

ⅱ今度は息を吸って、手はバンザイをするように上へ。胸を開き背骨を少し反らせて伸びを感じましょう。

 

ⅰ、ⅱの動きを10回ほど。無理のない範囲で行いましょう。お腹の力が抜けてしまうと腰を痛めてしまう可能性があるので、ご注意ください。

 

≪背骨の側屈≫

タオルを横に長く持ちます。両腕を上げた状態で息を吸い、吐きながら右に体を傾けます。左の脇の下あたりが伸びるのを感じながら、背骨が上と下に引っ張られている感じも意識して傾けましょう。元に戻ったら今度は左も同様に行います。左右10回繰り返しましょう。

 

⑤寒暖差腰痛の対策

寒暖差腰痛についてもお話しました。

 

https://youtu.be/7Goh8G1EU1s?si=um5JRt3qexZq4jjc

 

提携先の賀来大樹さんの動画でも腰痛の対策について発信されていたので、ここにも載せておきます。寒暖差に限らず腰痛で悩まれている方は多いと思います。ぜひ参考にしてみてください。





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