冷房病・エアコン病・寒暖差疲労
2026年7月9日 21:25更新
専門外来コラム
梅雨明け・猛暑日に増える「冷房病(エアコン病)」「寒暖差疲労」にご注意ください
梅雨が明けました(もしくは梅雨明け直前)。
本格的な夏が始まりました。2026年の梅雨は比較的涼しい日が多かったですね。
一転して7月9日以降は、全国で30℃以上の暑さになりました。
一方で室内や電車、職場では冷房がしっかり効いているという環境が続いています。
「最近なんとなくだるい」
「冷房の部屋にいると体が冷える」「寒気がする」
「首や肩がガチガチにこる」
「立ちくらみやめまいが増えた」
「メンタル的な不調が増えた」
「寝ても疲れが取れない」
そんな症状はありませんか?
実はこの時期、多くの方が悩まされるのが冷房病・エアコン病・寒暖差疲労です。
夏バテと思っていた症状が、実は冷房による体への負担だったというケースも少なくありません。
今回は冷房病・寒暖差疲労について詳しくご紹介します。
冷房病(エアコン病)とは?
冷房病(エアコン病)は正式な保険病名ではありません。そのため、あまり聞きなれない言葉かもしれません。
しかし、当院では、気象病・天気病外来を設置したあと、夏場に不調になっている方が多く見られました。
冷房で冷えて不調になっていると判明したので、「冷房病・クーラー病外来」を設置しました。
その後、寒暖差による不調が年間を通じて起こっていることから、「寒暖差疲労外来」に変更となりました。
冷房の効いた室内と暑い屋外を何度も行き来することで、自律神経が疲れてしまい、様々な体調不良が起こる状態を指します。人間の体は体温を一定に保つために、自律神経が血管を広げたり縮めたりして体温調節をしています。
・室外は35℃前後
・室内は24~28℃前後
というような7℃以上の寒暖差を何度も繰り返すと、自律神経は休む暇がありません。
その結果、自律神経の働きが乱れ、様々な症状が現れます。
「寒暖差疲労」とは?
最近よく耳にする「寒暖差疲労」。
これは一日の中で大きな気温差が続くことで、自律神経が疲弊して様々な不調が出ている状態です。
寒暖差疲労を訴える方は、梅雨明けから猛暑日が続くこの時期は、特に症状が出やすくなります。
その理由として、
①気温が上がる(最低気温と最高気温が高い)、②湿度が上がる、③エアコンを使用しないと厳しい環境
ためです。
・炎天下
・冷房の効いたオフィス
・スーパー
・電車
・自宅
と寒暖差のある場所を何度も移動します。
自律神経は常に体温調節を行っているため、知らないうちに疲れが蓄積してしまいます。
冷房病・寒暖差疲労でよくみられる症状
このような症状はありませんか?
・冷え
・だるさ
・倦怠感
・めまい
・首こり
・肩こり
・頭痛
・疲れが取れない
・手足の冷え
・寝ても疲れが抜けない
・食欲低下
・胃腸の不調
特に女性は筋肉量が少ないため、冷えの影響を受けやすい傾向があります。
また、自律神経の乱れは睡眠の質にも影響し、疲れがさらに蓄積してしまう悪循環になることもあります。
なぜ首こり・肩こりが悪化するのでしょうか?
冷房で体が冷えると血管が収縮し、筋肉への血流が悪くなります。
・首こり
・肩こり
・背中の張り
・腰のはり、痛み
などが起こりやすくなります。
デスクワークで同じ姿勢が続く場合は、さらに症状が強くなることがあります。
首や肩の筋肉が硬くなると、緊張型頭痛やめまいの原因になることもあります。
めまいや立ちくらみも自律神経が関係することがあります
「暑いから熱中症かな?」
と思っていても、実際には自律神経の乱れによるめまいで受診される方も少なくありません。
冷房病では、
・血圧の調節
・血流の調節
にも影響が出るため、
立ちくらみ
ふわふわするめまい
疲れると悪化するめまい
などがみられることがあります。
もちろん、めまいには耳の病気や脳の病気など様々な原因があります。
症状が続く場合には自己判断せず、医療機関への相談をおすすめします。
今日からできる予防法:
①冷房の温度を下げすぎない:室温は26~28℃を目安にしましょう。直接冷風が体に当たり続ける環境も避けましょう。
②一枚羽織る:カーディガンや薄手の上着を一枚持ち歩くだけでも、首や肩の冷えを防ぐことができます。
女性だけでなく男性にもおすすめです。
③温かい飲み物も取り入れる:暑い日は冷たい飲み物ばかりになりがちですが、一日に何回か温かいお茶やスープを飲むことで体を内側から温めることができます。
④軽い運動:ウォーキングやストレッチは血流改善に効果があります。長時間同じ姿勢を続けないよう心掛けましょう。
⑤十分な睡眠:自律神経を整えるためには睡眠がとても大切です。夜更かしが続くと疲労が蓄積し、冷房病の症状も悪化しやすくなります。
⑥胃腸を整える:胃腸と脳・自律神経は連動しています。脳腸相関・胃脳相関と言われています。胃腸を内部から整えることがポイントです。発酵食品や食物繊維を取ることで整えやすくなります。
「夏だから仕方ない」と我慢しないでください。
毎年この時期になると、「夏バテだと思っていた」、「年齢のせいだと思っていた」「メンタルが原因と思っていた」「自律神経が乱れているからだと思っていた」、という患者さんが多く来院されます。
しかし、冷房や寒暖差疲労による自律神経の乱れが原因となっていることも少なくありません。
何かしらの不調がある方は、この記事を参考にして頂けたらと思います。
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