ボツリヌス外来


ボツリヌス毒素(ボトックス®)療法を目的とした専門外来です。ボツリヌス毒素療法の対象となる疾患の診断及び治療を行います。

ボトックスは、A型ボツリヌス毒素を有効成分とする骨格筋弛緩剤です。 使用するのはボツリヌス菌がつくるたんぱく質から精製された薬であり、ボツリヌス菌そのものを注射するわけではありませんので、感染の心配はありません。ボトックス治療が保険適用となる条件は、重度の腋窩多汗症、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上下肢痙攣縮で、当院では、これらの疾患について実施しています。

ボトックスを痙攣縮のみられる筋肉に注射し、注射後2~3日目から効果が現れて、通常3~4ヶ月間持続します。 重度の腋窩多汗症では、1回注射すると効果が4~9か月持続します。

《重度の腋窩多汗症》
多汗症の中で、ワキの汗が多いものを腋窩多汗症といいます。 重度の腋窩多汗症は、日常生活に支障をきたします。

人間のからだは、暑さや運動によって体温が上がりすぎることを防ぐため、必要に応じて汗をかき、かいた汗の蒸発とともに熱を発散するようにできています。 また、精神的な緊張やストレスも発汗の原因となります。多汗症の症状があらわれやすいのは、手のひらや足の裏、ワキの下、額など、汗腺が密集している部位です。
特別な原因がないのにワキに多量の汗をかく病気を「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」といいます。日本人の原発性腋窩多汗症の頻度は5.8%と推定されています。

このような事でお悩みではありませんか?
  • ワキの汗に注目されそうだから人前には出たくない
  • 服に汗染みができて人目が気になる
  • 常にタオルを持ち歩いたり、一日に何度も制汗剤を塗ったり、シャツを着替えたりする手間が大変
  • 緊張すると汗が出はじめ、意識するともっと出る

以下の基準にあてはまる場合、原発性腋窩多汗症と診断されます。
  • 原因不明の過剰なワキの汗が半年以上前から続いている
    (さらに、以下の6項目のうち、2項目以上に当てはまる)

  • 両ワキで同じくらい多くの汗をかく
  • ワキの汗が多いため、日常生活に支障が生じている
  • 週に1回以上、ワキに多くの汗をかくことがある
  • このような症状は25歳より以前にはじまった
  • 同じような症状の家族・親戚がいる
  • 眠っているときはワキの汗がひどくない

《眼瞼痙攣(眼瞼攣縮)》
両側の眼輪筋に不随意に攣縮が反復出現する疾患です。発症は下眼瞼部のピクピク感から始まり、次第に上眼瞼部に進行することが多い疾患です。

《顔面痙攣(顔面攣縮)》
顔面神経の被刺激性亢進により、顔面表情筋が発作性、反復性かつ不随意に収縮する疾患です。通常、攣縮は眼周囲に始まり、進行すると口輪筋など他の顔面筋が侵されます。

こんな症状はありませんか?
  • 光がまぶしい
  • まばたきの回数が多くなった
  • 片目をつぶってしまう
  • 口元がピクピクする
  • まぶたがピクピクする
《痙性斜頸》
首や肩の周りにある筋肉に強い緊張が起こり、頭の位置がまっすぐではなくなってしまう病気です。 原因がはっきりしない場合(原発性)とはっきりしている場合(続発性)に分かれます。

以下のチェックにあてはなると可能性があります。
  • 顔がまっすぐ向けない
  • 頭がふるえる
  • 頭が前後に倒れたりする
  • 首や頭を動かしにくい
  • 違和感がある
  • 痛みがでる
《上下肢痙攣縮》
痙縮とは筋肉が緊張しすぎて、手足が動きにくくなったりすることです。 脳梗塞などの後遺症で出現することがあります。痙縮では、手指が握ったままで動かしにくい、 肘が曲がる、つま先が伸びきってしまうなどです。痙縮が続くと、筋肉が固まって関節の運動が 制限され拘縮となってしまいます。そのため、日常生活に支障が生じてしまいます。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加